私的・ロシア語オススメ参考書
以前はロシア語検定受けました記事を書いたので、今回は知っている限りでロシア語学習用の参考書について書こうと思う。ロシア語の参考書についての情報はあまり多くないので、誰かの参考になれば嬉しい。
まずはじめに必要なもの
語学学習は続けるのが、一番難しいと言われる。そのとき考えるべきなのは、何のために勉強するのか(本を読みたい、映画を見たいなど)と、そのためにどう勉強するのか。というモチベーションや方法論などがあるが、それは置いておく。
そして、よしロシア語を勉強しようという段階で何が必要なのか。学校で習うのであれば、教師が教えてくれるし、教材についてもアドバイスしてくれる。でもどう勉強をすればいいのだろう。
ある本で語学学習(おそらく特に独学)に必要なのは、教科書、辞書、文法書だという。まず教科書に沿って勉強する必要がある。そして単語から逃げることはできないので、何度も何度も辞書を引くことになる。最後に必要なのが、文法書である。外国語にももちろん文法、ルールがあるが、日本語のように何となくわかるものではない。文章を読むときはもちろん、会話や聞き取りにおいても文法は正しく理解していることが望ましい。それを解決してくれるのが文法書であろう。まずはこの三種の神器、教科書、辞書、文法書を揃えよう。
教科書・辞書・文法書を揃えたら ~ロシア語の場合~
今回はロシア語について、特に大学などで学んでいて、より勉強する場合で、僕が使ったことがある、見たことがある参考書について紹介したい。
とはいえ、独学でロシア語を学びたい人もいるだろう。大学や高校では次のような参考書が教科書として使われるようだ。
これらの参考書は初級の文法や会話で無理なく学ぶことができる。また巻末に単語帳がついているはずで辞書も不要。
ニューエクスプレスロシア語は最新版が出ているようだ。また著者の黒田龍之助先生は言語学やロシア語についての本も多数書いているので、興味のある人はぜひ手にとってみて欲しい。
それでは大学で教科書を購入している人やこれらの教科書をやり終えたら何をすべきか。しかし、その前に辞書について紹介したい。
まずは大学の第二外国語や少し勉強してみたい人向け。
これらの辞書は大きすぎず、値段も手頃でおすすめ。また中古にも多数出回っているのでまずは中古品を買ってみるのもいいだろう。
ちょっと頑張ってロシア語を勉強するならこの辞書が良い。ページがめくりやすいし、字も大きくてみやすい。もちろん変化も全部載ってます。字が大きいは意外とポイント。
真剣にロシア語を勉強するならこれ。見出し語は何と約26万語。大学の先生は皆さんこれを使っていました。値段が高いのと、字が小さくてみにくいのが難点だが、実用性が抜群。
使ったことあるおすすめ参考書・単語帳
練習問題集というのはあまりないので、参考書では表現を学んだり、文法書として使ったり、語彙を増やしたりする。読みたい文章は好きなジャンルの単語をwikipediaとかグーグル翻訳でロシア語で調べてググればいいと思う。僕は大学で色々読まされました。
自分が新版を使ったかわからないけど、これはおすすめです。教科書が終わって実際にロシア語で文を読み始めると、熟語やイディオム的なものが色々出てきますが、知らないものが多い。そういったイディオムをまとめて覚えられるのがこの本です。文中に出てくる重要表現ばかりで、これを覚えれば辞書を引く回数がぐっと少なくなる。またCDもついていてリスニングも鍛えられるおすすめの一冊。
CD2枚付 口が覚えるロシア語 スピーキング体得トレーニング
- 作者: 臼山利信
- 出版社/メーカー: 三修社
- 発売日: 2012/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 12回
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これは一文がたくさん載っている本。聞いて口に出して覚える参考書で、スピーキング向けだと思うけど、基本の単語からできているからこの辺の単語の使い方はマスターしておきたい。文の並び方に繋がりがないのが残念。
これは大学で見つけた問題集で、普通は売っていないと思うし、わざわざ買う必要もないと思う。ただ文字の書き方から、которыйあたりまでの練習ができるので図書館などで見つけた人はやってみるといいかも。
- 作者: 北岡千夏,横井幸子,三浦由香利
- 出版社/メーカー: 南雲堂フェニックス
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本
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ロシア語能力検定を受けるならこの本で。たぶん唯一の試験対策本。これと、不安なら数年分の過去問を請求して勉強するのがいい。
これは最近知った参考書なんだけど、大学入試や大学院入試でロシア語を選択するレベルの文章の解説をしている。ロシア語精読系の参考書はあまり見当たらないのこれは貴重だと思う。アマゾンにも中古しかなくてすごい値段がする。ネットで自由に読みたい文章を探せる時代だけど、正しい日本語訳を知ることはできないので、そういう意味では大事。僕も欲しい。
おすすめの単語帳はこれ。音源も付いているし、基本の語彙に手が届く。そしてありがたいことに単語の格変化が巻末に載っている。動詞の変化も色々あるけど、辞書で毎回調べるのはしんどい。また名詞変化は女性名詞とかは特に変化がわからない時がある。そうしたトラブルを一気に解決してくれる。おすすめの単語帳。色々単語帳は出ているけど、これがいいと思う。
最初に文法書について書いたけど。ロシア語の文法書は英語ほど手軽に買えない。それは種類が少ないし、何と言っても値段が高いからだ。しかしそれを解決する救世主がこの文法書。優しく書いてあるし、教科書に書いてないことがいっぱい書いてあるから、やっぱり買ったほうがいい。完了、不完了とは、時間の表現とか、否定代名詞とかあやふやな文法が一気にわかる。ただ紙質がイマイチなのと、例文や練習問題が少ないのが不満。
The Oxford Russian Grammar and Verbs (Dictionary)
- 作者: Terence Wade
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr
- 発売日: 2002/08/15
- メディア: ペーパーバック
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もし英語がある程度読めるのであれば、この文法書もおすすめ。上のNHKの文法書ほど詳しくはないけど、薄いし安い。格変化や前置詞の使い方など基本は抑えられるし、英語の勉強もできるので、コストの面では使いやすい。
僕がこれからやりたいのがこの本。政治や経済、文化などの文章が収録されていて難しめ。僕のレベルでは、まだスラスラとニュースを読むことは不可能なのでこれで勉強したい。初級レベルを脱して、色々な文章を読みたいならおすすめできる。ただ高い。
最後に紹介するのはNHKラジオの参考書。NHKのラジオでロシア語講座があって、そこで使われているテキスト。ラジオは1回15分でアプリで1週間以内なら好きな時に聞ける。テキストは500円くらいで買えて、1ヶ月くらい使える。初級編と上級編があり、私は主に上級の方をやっていた。確かにしっかり文法や訳を教えてくれるのはいいけど、自分のペースに合わないのと、毎月500円がもったいなくて買うのをやめてしまった。無理やりペースを保ってやりたい人、新しい教材を常に使いたい人はおすすめかも。最後の方には宇宙飛行士の方のロシア語コラムがあった。宇宙飛行士はロシア語が必須なんですよ。ソ連時代に宇宙開発が盛んだった名残だと思う。今も、世界トップクラスの技術力だと思うけど。
終わりに
大学の図書館にあるような古い参考書はわかりにくいですが、最近は質が良く、手頃な価格の参考書もたくさんある。またネットでもロシア語でラジオを聞いたり、文章を読んだりできる。恵まれた時代にいるけど、継続が難しいのはどの時代の言語学習者に共通だろう。僕が知っている限りで一言感想を書いてみたけど、大きな本屋に行って気に入った参考書で楽しく学習して欲しいし、自分もそうしたい。そしてロシアに旅行してロシア語で楽しめれば最高だと思う。
頑張ろう。