くたくた読書

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海外旅行をしたいときに思うこと

旅行は最高の娯楽と誰かが言った気もするけど、まあ、うん、その通りだと思う。

行き先を考えたり、泊まるとこを考えたり、何を食べようか、何をしようか。ワクワクは尽きない。でもそれには否応なしにお金が絡んでくる。海外旅行だって、飛行機代以外はいくらでも節約できると思う。安いホテルに泊まったり、自分で店を調べたり、安くて美味しいレストランを探したり。無駄にお金をかけるよりもその方が楽しいし、思い出になると考える人もいるだろう。

ただ、そういう旅は本当に疲れる。土地勘のない街のすみっこに縮こまったようにぽつんと建っているドミトリーを探し出す。さあ見つけても、狭く暗い部屋、知らない外国人と隣り合わせのベッド、使いにくいシャワーとトイレ。正直、気が休まらない。

移動中だって大変である。安いバスを利用したとする。使い方を調べる。よくわからない。楽しい所に行こうとする。どこだろうと調べる。わからない。異国にいる高揚感もあるが、わからないことだらけの疲労感もある。ここは外国なのだ。日本ではない。つまり、言葉は通じないし、その国のいろんな制度もわからない。何か重大な問題が起こってしまってはいけないのだ。

 

なんとかなる、と楽観視できる才能のある人なら良いが、そうでなければどうしても気疲れしてしまう。僕がそうだった。

以前リュックひとつで友人とヨーロッパを旅行したことがある。2週間くらい、いろいろな国を周った。あの国、この国と予定を詰めてしまったから1つの場所には1日か2日くらいしか滞在できなかった。本末転倒だなぁと思う楽しかったけど。さらに宿代や移動代を抑えるため、ドミトリーを多用した。知っている方もいるだろうが、このドミトリーというのは安い代わりに気は休まらない。ただ疲れに身を任せて眠るだけだ。一つの部屋にベッドがたくさんあってそこの一つで寝る。隣には知らない外国人。話しかけれらることもある。もちろん普段なら、さあ英語の勉強だとおしゃべりする。しかし、観光帰りでくたくたなときに慣れない外国語を話すのは非常に疲れる。会話のやめ時もわからない。そうでない人もいると思うけど、僕はそうだった。

思い出すのはチェコであったインド人だ。僕の英語が下手なのもあるけど、インドの英語が全くわからなかった。その頃は相手が言っていることがわからないけど英語でコミュニケーションできるという不思議な状態だったのでことなきを得たが、インドこわいと思ったね。

そしてシャワーを浴びるのも大変だった。ヨーロッパに湯船がないのは仕方ないとしても、ドアを開けるとすぐにシャワーヘッド。いや狭い。シャンプーがあるだけありがたいけど、ゴワゴワする。一番たいへんなことが衣服を置いておく場所がないことだ。入った途端に床とシャワーしかない。物をかける取っ手もない。しかも、先客の残したびちゃびちゃの床。流れが悪いとそのまま汚水が残っている。だいたいシャワーが共同なのが悪い。とにかくヨーロッパの安宿のシャワールームにいい思い出はない。

 

たくさん文句もあったけど、もちろん旅は最高のものだった。小さな愚痴はあってもトータルで見ればそれも我慢できる。日本で見れないものをたくさん見てきたし、旅のノウハウもわかってきたし、何より美味しい食事がたくさんできた。素晴らしい体験だった。まず2週間の旅というのも自体初めてだった。

 

じゃあもう一度してみたいかというと、よく考える必要がある。これをするにはもちろん仲の良い友人が不可欠である。そしてそいつと仲良く旅ができると考えても、あまり気が進まない。とにかく疲れてしまうのだ。それは体力的だったり、精神的なものだったりする。スケジューリングだって楽じゃない。移動手段とホテルの確保だって疲れる。どれもこれも安く済まそうとするからだ。そう安さ。貧乏大学生には重要な点である。ほぼ全てに優先するといっても過言ではない。

しかし欲を言うなら、贅沢な旅行がしたい。といっても金銭的にというよりは精神的に、と言うことである。つまり、飛行機のチケットを安い時期を見図ることなく予約すること。フラッと入ったレストランが高くても後悔しないこと。ゆっくり休めるだけのホテルを取ること。無料ではない施設に行って遊ぶこと。値段ではなく、利便性で交通手段を決めること。ぶらぶら街を歩いて、カフェに立ち寄ってビールを飲む。最高じゃないか。

僕はそういう旅行がしたい。貧乏旅行も楽しい。けれどもお金に関する不安が旅行をダメにしてしまう。旅行のスタイルを変えようと思う。ポイントは余裕を持つこと。焦らないこと。流れに身をまかせること。これを目標に新たな旅行を組んでみよう。

 

村上春樹の小説のように、ああハワイ、悪くない。なんて思ったあと、13歳の美少女とファーストクラスでハワイに行きたいなんて夢の見過ぎだろうか。

 

ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)

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