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『十代に共感する奴はみんな嘘つき』最果タヒ 感想

 なにかの拍子で彼女(だよね?)の存在を知って、よし、詩を読もう。と思っていたのにkindleには彼女の小説とエッセイしかない。

 なので、その中から一番新しいものを選んで読んでみることにしました。詩人なのにいきなりエッセイを読むのは抵抗がある。というか、もっとその作者の作品を読んでから読みたい。だよね。

タイトルは『十代に共感する奴はみんな嘘つき』

 

女子高生カズハの2日間を描く小説です。

彼女は自殺とかいじめとかそういうことをよく考えています。

また実は他の人と話が合わないこともままあるよう。

 

小説を読んでいるとカズハの流れるような思考がブワーっとこっちにも

流れてくる。詩的でポップでコミカルシニカル。

人を好きになる基準とか、いじめとか死ぬことに独特の考えを持ってる。

それが原因でいじめにあうし、でもいじめだと認めない。

 

自分の考えを持っていて、でも周りを気にして、でも自分を甘やかさないようにして、でもお兄ちゃんが好き。この好きは本物の好き?

今時の女子高生はこんなこと考えてるの。

 

 

なんか不思議な小説でした。でも短いからさらっと読める。

話は全然重くない。むしろ読後感は軽くてふわっとしている。

 

 

 

十代に共感する奴はみんな嘘つき

十代に共感する奴はみんな嘘つき

 

 

太宰治の『女生徒』みたいな感じかな。現代版の。ちょっと違うか。

太宰治 女生徒

リンクを貼って終わり。

 

次は詩集を読もう。